ナルシスト

「おまえコナンドイルが好きなんじゃなくて、コナンドイルを読んでいる自分が好きなんだろう」
 すると、それまで生返事をしていた息子が、目を見開いた。
「なんでわかるの!?」
「わかるさ。俺も一緒だからな」
 別にそういう自分を誰かに見せたいわけではない。ただ、コナン・ドイルを読んでいる自分の姿を客観的に見るのが好きなのだ。
 要するに「ナルシスト」なのである。
 でも、自分もそうだから言うわけではないが、ナルシストであることは、男にとって大切なことだと思う。

< 中 略 >

 私は自分を「俺ってなんて素敵なヤツだ」と思いたい。だから自分が素敵だな、と思えることをしているにすぎない。
 そう考えれば、ナルシストになることは、実は素晴らしいことだ。
 しかもナルシストの場合、見ているのは自分自身なので、人が見ている、見ていないにかかわらずそうしたことができる。
 そんなナルシストの私にとって、もっとも仕事がはかどるのは、実はぱっとしない喫茶店だ。ぱっとしない店には、ぱっとしない人たちがたくさんいる。そんな中でバリパリと仕事をしている自分はかっこいい。だから、仕事がはかどる。パカみたいだが、本当の話だから仕方がない。
 だが、同じ喫茶スペースでも、高級ホテルのラウンジではやる気が湧かない。なぜなら、高級ホテルのラウンジには、同じようにバリパリ仕事をしている人が他にもたくさんいるからだ。そんなところで仕事をしても、私はその他大勢の一人になってしまう。
 それでは意味がない。
 ナルシストにとって重要なのはコーヒーの味でも豪華なインテリアでもない。自分の価値が高まる空間であることが重要なのだ。
 食べものがまずくて、くたびれた中年がスポーツ新聞を読んでいる喫茶店に、私があししげ足繁く通う理由はそこにある。
 その店では、私が圧倒的にかっこよく見えるからだ。

以前も紹介しましたが、安田佳生(著)『検索は、するな。』という本の一文です。


これを読んだとき、「わかるな〜〜」と思いました。でも、私は「高級ホテルのラウンジ」の方が好きですけどね(^^;



それからもう1つ・・・

粋という言葉、僕のなかでは、「かっこいいかどうか」という言葉になります。例えば転職するかどうかで悩んだならば、失敗したくないから現状維持を望む自分がかっこいいか、失敗してもいいから一歩踏み出す自分がかっこいいか、そこで選ぶのです。迷ったら、迷わずかっこいい自分を選ぶ。すると、そんな自分をドンドン好きになれます。

これは、前回紹介した『人生に悩んだら「日本史」に聞こう』にひすいこたろうさんが書かれた言葉です。


ほかにも

「ドウスルジブンガスキカ?」
http://d.hatena.ne.jp/tkazu0408/20110209/1297204420


「ああ、分かった。あのね、私は仕事が好きなんじゃなくて、働いている自分が好きなんだよ」
http://d.hatena.ne.jp/tkazu0408/20110524/1306191601


などなど・・・・
この感覚って、根底は同じだと思います。
それが『ナルシスト』


人は誰でも「かっこいい」(江戸っ子風に言うと「粋」)と思われたいですよね?
もちろん私も思われたい!


でも、外見よりも、行動や考え方,内面が「かっこよく」ありたい!


そう思っていると、人前や公共の場所で”変”な行動はできなくなりますよね。。。


こんな私は『ナルシスト』・・・



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