「日本一のマグロ船に学ぶ、職場をよりイキイキさせる知恵」に参加しました

[『HB勉強会』日本一のマグロ船に学ぶ、職場をよりイキイキさせる知恵 〜危険でキツイ仕事だからあみだされたコミュニケーション]という勉強会に参加しました。


講師は、フジテレビ「ホンマでっか!?TV」にもご出演された齊藤 正明さん。
講演の内容は、タイトルにもあるとおり、『コミュニケーションについて』でした。



齊藤さんの最初の著作「会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ」のことは、新刊を紹介するPodcast番組でも紹介されていたので、出版直後から知っていたし、読んでみたいな〜とは思っていたものの、読まないままでいました。


でも、今回講演を聴くにあたって、いいきっかけだらから、読もう!と思いさっそく購入。読みましたが、いやぁー、よかった。もっと早く読んでおけばよかった、と思いました。



昨日の講演でも、その本に書かれていることを話されたのですが、文字で読むのと、直接、ご本人から話を聴くのでは、自分の中への残り方がぜんぜん違うと思います。



それでは、講演の話を・・・


まず、司会者に紹介された齊藤さんが登場したときの格好がこれ↓

セミナーや講演会では、録音・録画・写真撮影はNGのことが多いと思いますが、
今回は全てOKだったので撮影させていただきました)


そう、ヘルメットにカッパ姿という、マグロ船に乗っていたときの格好です。
それだけで、会場は笑い。
もう、つかみはOKですね(笑)


昨日は3月11日。
東日本大震災から、ちょうど1年がたった日だったので、講演が始まる前にも全員で黙祷したのですが、登壇した齊藤さんの最初の話が


(ヘルメットをかぶっているので)安全な格好をしているのは私だけなので、もしも地震が起こったら、皆さんはすぐに隠れてください。

と・・・

そこでも、また、笑いが・・・


そんな雰囲気で始まった講演ですが、最初だけではなく、途中でもたびたび笑いが起きるほど楽しい講演でした。


でも、内容も充実していましたよ。


講演の中心となってたのは、

マグロ船という狭い空間の中で、1〜2か月という長期間をともに過ごすために必要な──必要、というよりも漁師にとっては自然に身についた──コミュニケーション術


そりゃそうですよね。
20mしかない船の中ですから、誰かとうまくいかなくなっても、避けることもできないし...


ある船では、船員同士喧嘩になって刺してしまったこともあるとか。
そのときは、刺された方は残念ながら亡くなったそうです。
だって、陸まで何日もかかる洋上で操業しているし、医者も乗っていませんからね。


その根幹にあるものは、「まわりの人と、うまく,仲良くやっていくこと」


たとえば、みんなで話しているときには正しいことだけを言ってはダメ。
正しいことよりも、相手を傷つけない,まわりを白けさせないことの方が大切。

とのことでした。

それは、人間が感情で動く動物だから。


正しいことで動くのは機械やロボットだけ。
人間は好かれているかどうかで動くもの。
好かれていれば、言ったことが多少間違っていても、自分で考えて行動してくれる。

から。


自分の行動を考えても、そうですよね?

この人の言うことなら、と思っている人から言われれば、聞こうという気持ちになるけれど、
良く思っていない,好きではない相手から言われたら、正しいことでも聞きたくないですよね?



それから、マンボウが産む卵の数は1億個だけれど、それから成魚まで育つのは1〜2匹しかいないことを例にして、

人のアドバイスもこれと同じ。
当てにならないのが当たり前。


そんなつまらないアドバイスをされたときにも、正論で答えるのではなく、
『なるほど』と答えるんだと。。。

この『なるほど』という言葉は、「あなたの言うことはわかりました」という意味だから、相手のことは傷つけないし、「やる」と言ったわけでもないので、実行しなくてもよい。

いい言葉ですよね〜〜
さっそく私も使わせてもらおうと思います(笑)



最後の方で話された内容もよかったです。


それは、若い船員は将来船長になりたいと言っている話です。


なぜ船長になりたいのか?


それは、お金がたくさんもらえるから







ではなく、人間としての憧れ「こういう人になりたい」という思いだそうです。

みんなの前では、若手もベテランも分け隔てなく褒める。
間違ったことを修正したり、指導するときには個別に教える。

そんな船長の人となりに憧れるのでしょう。


船長曰く

若い人にあげるいちばんの贈り物は『ことば』
どういう言葉を掛ければ相手が喜ぶか考える。
それは、普段からよく見ていればわかる。
相手をよく見る,感じ取ることが大切なんだ。


とのことでした。



本には、これ以外にも、

漁師さんが、本当にこんなにいい話を言うのだろうか??

と思ってしまうほどの話がいろいろと載っています。


方言混じりで、会話として書かれてるので面白い文章も多いですよ。
私は電車の中で読んだのですが、もしかすると、ニヤニヤして変な人だったかもしれません(^^;